12話の感想を書く前に、おそらく13話までの流れを想定すると
書いておく必要があると感じたので、先に前週の感想を取りまとめ。。

オムニバス形式で展開されていた本作であるが、#11-#13の3話は
春香たちを中心に765プロでのライブに向けた取組みを描いている。
次週13話で1クール目が終わることから、1クール目のフィニッシュ
と2クール目への展望をいかに提示できるか、注目されるところだ。

◇アイマスの「アイコン」としての天海春香

11話でクローズアップされたのは春香さん。本エピソードを見てて
天海春香というキャラクターにアイマスという作品を支える理念の
象徴=「アイコン」としての役割を垣間見た(ただし「アイコン」
であることは決して「人気」があるというわけではないので)。。

筆者の考えるアイマスの理念については、最近だと放送開始前に
書き連ねた「2011年のアイドルマスター」(注1)でムーブメント
における「競争」ではなく「協働」という側面を取りあげたように、
「競い合うこと」よりも「みんなで頑張る」ことが強調されている。

11話で象徴的だったのは、ダンスのコンビネーション部分で雪歩と
やよいが上手くできずに、ダンスの内容を変更するという提案や、
雪歩が辞めると言い出したとき、春香は「皆で乗り切ろう」とする
空気を作りだしていったところ。ありふれているが、実にアイマス
らしい展開であったと感じた。

彼女にリーダーシップやキャプテンシーは皆無だが、こうした空気感を
作り出すことが「イズムを体現する」している、と私は感じているのだ。

んで、少し先走ってしまうのだが、2クール目の展望として完全実力主義の
961プロダクションの存在が気になるところだ。

SPでの春海プロデュースを経験してる身としては、春海の志す理念と「競争」
に関する961の理念は完全に逆であることはわかってる。そうした中で今回の
アニメで春海は、どのように立ち回っていくのか、そしてどのようなアンサー
を出すのかが今後のアニマスの醍醐味になるのでは?と予想してる。

◇ 私論:天海春香と真野恵理菜の共通項=アイドル特有の楽曲の魅力

ここからは余談。。

筆者はコレまで幾度となく馬鹿みたいに天海春香論を書き連ねてきたが、
以前、春香さんの魅力について「純粋さ」(注2)と評したとことがある。

筆者はリアルアイドルの事例研究を行った際にこの「純粋さ」を伝える
アイドルに出会うことになった。それが、事例研究をする契機ともなった
真野恵理菜さんである。

■ 真野恵理菜「乙女の祈り」
http://www.youtube.com/watch?v=fz2l4xaeHck

彼女の代表的な楽曲が顕著であり、魅力とも言えるのがそのスタイル。
いわゆる歌唱の技術面やボーカルとしてのパワーではなく、あくまで
独特の空気感=オーラを引き出した歌い方。こうした歌い方は昨今の
アイドルでは本当に見られなくなったものだが、個人的にはこれこそ
アイドル楽曲の特権であり、素晴らしさではないかと思っている(注3)。

真野さんの「乙女の祈り」のようなかたちで、春香の「純粋さ」を楽曲
レベルで引き出したのが、私も大好きな11話で流れた「笑って」である。

■ 天海春香「笑って!」
http://www.youtube.com/watch?v=wSU0Dq7pkdM

『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL“SPRING”』に収録された楽曲。
演者の中村先生が「中村は歌がナン(難)だから」「歌は苦手」とも発言
されていたので、じゃあ声質・テンポなんかをナチュラルに生かす楽曲なら
いいんじゃな~いと思ってたので、まさに待ちに待ってた内容だったりする。

音程や抑揚をあまりつけず、ゆっくりと歌詞の思いを素直に伝えるといった
複数の要素のバランスとしても、絶妙なだけに奇跡的かもしれないと思った。

あと、詞の読み方で「がむばって」と「卒業(そつぎょ)してから」の部分が
ナチュラルなアクセントになってるのも良い。アイマス楽曲でも数少ない
「アイドルっぽさ」の引き出した内容だと思ったり。ある意味で絶滅危惧種。

春香さんは歌は上手くないかもしれないが(笑)確実に誰にも作り出せない
世界観を楽曲に引き出せる。これが私が春香さんが好きなキャラにあげる理由
である。

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■ 注1:「2011年のTHE iDOLM@STER」(2011.7.6)
⇒ http://81367.diarynote.jp/201107062315452603/
■ 注2:「ダン・グラッデンPが語る天海春香論」(2008.11.10)
http://81367.diarynote.jp/200811110103418144/
■ 注3:先般リリースされたbump.y「Kiss」。完全にこのスタイルだと思う。
⇒bump.y「Kiss」(http://www.youtube.com/watch?v=dJUPJRrthJA
あと、部分的ではあるが、アイドリングの森田涼花さんの歌も少し近いかも。
⇒「負けへんで」(http://www.youtube.com/watch?v=_7k32pxlw0M
キングのソロデビュー曲が「エロかわ」とか「エロかしこい」を超えて
「エロい!」と断定できる内容でも、心を整えたいと思う今日この頃。。

8話のコメディテイストに続き、明確な「崩し」の意図を感じる構成。
「緩やか」な連続性をもたせたシナリオ構成ではあるものの、丁度、
放送開始直後の高揚感も落ち着いてくる頃なので、確かにそんな時期。

亜美・真美メイン回。やはり様々に「動き」の多いエピソードだった。
シナリオとしては冒頭に唐突にはじまった竜宮小町主演のドラマ場面を
本編のプリン事件でなぞっていくというもの。その間に二人の距離感を
しっかり差し込みながらも語った点は「絶妙」というか良かったりする。

いつも「一緒」の二人が「離れて」しまうようになったことの寂しさ、
ミステリーテイストがどうとかでなく、本編で一番必要なのはコレだ。
「崩し」のシナリオではあるものの、その姿勢はぶれないと言える。

Pの立ち位置もここ数話は出しゃばることなく聞き手・受け手のポジ
に置いているのも良いと思う。やはり、主役は彼女たちなのだから。

久々のアニメ感想のせいかもしれないが(絶賛方向になりがちなのは
反省しきりではあるものの)、登場人物の表層によく見える特徴だけ
ではなくて、各人の奥底に潜むものをしっかりと引きだした内容作り
ができていることは本当にうれしい。人物への感情移入度を問わず、
改めて、胸の熱くさせてくれる内容。こんなスタッフに出会えて感謝。

<アイドルな姉妹を考える>

伊織様とか高槻家の時にでも書こうかと思っていたのだが、逃した
このタイミングでアイドルと「家族」について考えてみたいと思う。

アイドルやタレントとはいえ、10代なら、自由に遊びたかったり、逆に
多忙さから普通の生活に戻りたいと思ったりすることも多いだろう。
そうした中で一緒に頑張っている仲間の存在が大きいというのは、よく
聞く話だ。。だから姉妹のように、本当に自分に近い存在が一緒にいる
ことも大きいのでは。

先般、私がイベントで拝見したbump.yの宮武美桜さん・祭さんも姉妹。
二人とも鹿児島県の桜島からはるばる上京し、現在では寮生活とのこと。
祭さんに至っては亜美・真美と年も変わらないわけだから、それだけで
大変だと思うのだが、お姉さんがいることは大きな支えになってると思う。

アイドルな姉妹は、支えあう関係として個人的に良いと思ったりする。

<次回は運動会、リアルでも…>

次回は運動会。丁度、17日のめちゃイケがアイドル大運動会だったり。
アイドリング!!!も出るので楽しみだが、イレギュラーに出張の罠。。

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サッカー

なでしこジャパン、五輪予選。

「川澄のかわす身」と早野氏のギャグパスまでスピードが失うほど
キツイ試合。。男子代表の北朝鮮戦もそうだったが予選らしい内容。

ギャグはともかく川澄さんの動きはスペースに入りこんでくるタイプ。
フォワードでこのタイプはあまり日本でも少ない。「インザーギ」と
いう方も少なくは無いのかな、ウチの小林悠(not画伯)に近いかもな。


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サカつく

5年目終了。J1の2年目でACC(アジアクラブチャンピオンシップ)制覇。
国内はリーグ戦3位、ナビスコ4強。WCCはバルサに4-3で惜しくも敗退。

資金は補強に全然使わず、若手を海外のビッグクラブに期限付き移籍と
言う名の留学に行かせたり、練習場に芝を張ったり、スタにファースト
フード店を設置したり。育成を充実させるとともに収入増の工夫をする。

WPRに参戦するようになったら、流石にもう少し補強頑張ろうかと思うが、
基本的には当面はイイや。それより、設備投資の方に力を入れたいところ。
こういうのって、結構性格が出るというか、そういうのありますな。。
3話ぶり感想。

ドタバタなコメディな作風はちょっとこれまでと違った感じで。
ロケハンされたのがアイマスにも縁のある横浜市ということで
是非とも、さらなる観光促進にアイドルマスターの起用を(ドン)。

<遺産を活かすこと>

今回のウェディング衣装や冒頭のポージングは4年前に限定生産された
あずさフィギュアを連想させる(今更の販促映像としても素晴らしい)。

◇参照:「アイドルマスター」三浦あずさフィギュア、ワンフェスにて完成品公開
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0702/21/news070.html

先般の感想で取りあげた真や雪歩、前週のやよいのエピソードもそうだが、
細かいかもしれないが、本作は過去のアイマスに関する遺産を生かしてる
と感じている。原作を知る人間の多くが「質」を問うということで本作を
判断すると思うが、私的にはこうした心遣いというか遺産を上手く絡める
姿勢は好感を持つ。「あるある」感を適度に抑えつつ知らぬ人でも素直に
見れるバランスも良し。

真のアクションは『プロジェクトA』というかジャッキー映画か?
あの梯子ぶら下がりアクションと軒先のズドンが特にそれだったかも。
唐突なまでの無駄っぷりだが(笑)、だがそこも遊び心としてもよく
何より、今週の空気感であれば許容されるレベルだろうな。。

以上のような無駄なドタバタ感+適度の「あるある」は個人的に
押井のTV版『うる星やつら』後期を少し思い起こされたりもする。。
思ったよりノれたのは、個人的に馴染みのある内容だったかもしれん。

ちなみに、最後の冊子の2ページの見切れは熱烈なあずさファンからの
猛抗議がくるに違いない(折り目的な意味で)。

あと、公式の「しゅーろくごー」のキング。相変わらずですな(笑)

<アイドルと年齢の問題>

今週のテーマは流石に「アイドル」+「結婚」とは言えないだろう。
ただし、個人的には「年齢」というテーマが見え隠れしたりもする。
あずささんはよく年の話をするし、SPはさらに婚期の話が出たり。。

本作の一貫した見解としてはO-20=「年齢的に少し無理がある」と
いうところだろうか。では、実際のところ、現実はどうだろうか。

アイマスのそれはアケ稼働当初(06年頃)の状況が影響してると思う。
たしかに当時の唯一メジャーであったハロプロは娘。も10代メンバーが
多く、Berryz工房や℃-ute(当時インディ)に至っては全員10代中盤。

だが、個人的な見解だが、現在、あずささんの年代(20代前半)はグループ
アイドル全盛の昨今において、1つのコア年代層としてあげられると思う。

例えば、AKB48の主要メンバーのうち篠田麻里子様(25歳)をはじめ、
大島優子(22歳)もそうであるし、前田敦子、柏木由紀、板野友美、
高橋みなみは「91年生まれ」なので現在「20歳」。もちろんの話だが、
まだまだユニットとして活躍されることだろう。

私のよく知る「アイドリング」でもリーダーの3号・遠藤舞(23歳)を
はじめ、20人のうち7人(3,6,7,8,12,14号)が20代だったりする。

こうした現象は何故起こってるのか?

端的な理由はユニット稼働年数の長期化があげられると考えられる。
以前は2,3年続けば良かったようなグループが多かったが、グラビア
アイドル同様に寿命が長くなってる。そのため、グループ開始時は
10代後半だったメンバーが学校卒業、成人を迎えたりすることも多い。

もちろん、あずささんのように加入当初から20代というのは現在でも
珍しい部類だと思う(SDN48は除く)が、バリバリと前線で輝いている
時代なのだ。ようやっと時代があずささんに追いついたのかもな(笑)

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遅ればせながら昨日・今日とささやかな夏休み。といっても土日の
外出が多くて家から出たくない。。川崎連敗でテンション沈む一方。

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サカつく7

オフィシャルガイドブック買ったけど、分厚すぎて読む気が
あんまりしない。。

4年目まで終了。「6」は松本市をホームタウンにしたが、
今回「7」は高知市に設置する。理由は四国ダービー活性化。

ここまでの戦績はJ2で「15位」⇒「6位」⇒「優勝」で昇格。
J1初年は「2位」でACC(アジアクラブチャンピオンシップ)進出。

<育成型で進めてみる>

「6」のチームマネジメントは「補強」を軸に毎年資金を捻出して
新しい選手を獲得するというスタイルで進めていたが、今回は逆に
徹底した育成路線で選手を鍛え上げる方針でチーム作りを進めたり。

前作比較で公約に「昇格」が軽々と出てこないのでクビにならず、
サポーターも初期ならば負けても減らなくなったので気長に育てる
ことができる。数少ない改善点ではないかと思っていたりする。

現在の基本布陣はこんなところ(漢字は前所属、オ=オリジナル)。

GK:赤星拓(鳥)
DF:酒井宏樹(柏)横竹翔(広)實籐友紀(川)丸橋祐介(桜)
MF:山本康裕(磐)水野晃樹(柏)宇佐美貴史(脚)都築仁(オ)
FW:平繁龍一(緑)津田知宏(徳)


DFとMFはロンドン五輪を目指す関塚ジャパンの代表候補を軸に置く。
チームコンセプト「ポゼッション」+「組織」に置きたかったので
ロンドン組の面々の多くがフィットするので集めやすいのも良いか。

レギュラー以外でも桜の山口蛍、富山の平出涼、愛媛の斎藤学と
召集経験のある選手を獲得。ここはリアルでエルゴラ購読してたり、
J追っかけの知識が役に立つ。酒井や宇佐美をはじめ現場で見てる
選手も多いので(ゲーム限定で)愛着もわく。

<レンタル移籍活用>

大体、初期の資金不足を補うため、基本は「レンタル」で獲得、
1年かけて移籍金を捻出し、年末の移籍交渉で「完全」移籍のパターン。

水野なんかは即戦力だったので1年間の猶予期間で移籍金をねん出する。
レンタル移籍の制度が使えるようになったのは最近のシリーズからだが、
結構使い勝手が良いと思ってる。ここら辺は何だかんだで役に立ってる。

レンタルは一種の「お試し期間」という気持ちで使ってみて、ハマれば
獲得すればいい。ダメならレンタルバックで良いやという気持ちです。
レンタル獲得選手でも普通に特別練習等でも育てられるので早い段階で
完全獲得狙ってる選手なら、レンタル段階からガチガチ鍛えても良いか。

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余談だが、秘書は6のセントフォース勢の方が良かったなぁ。現在では
サンデースポーツのキャスターやってる山岸舞彩さんとか、八田ちゃん
の秘書の方が。
今回のテーマは「アイドル」+「夏休み」という組合せ。

公式の『しゅーろくごー』のぬーとあっきーが面白かったが、
(若いのにそんな言葉使うとかケシカラン)二人が持つ台本に
描かれたあずささんのラフイラストが素晴らしいので是非とも
製品等でドドーンと使っていただきたいなぁ。

いわゆる「水着回」ということで、ある種の「格差」が鮮明に(笑)
あずささんは+アルファでパレオあると最高だと思うんだ(遠い目)。
あと、小鳥さんは有休申請させてでも参加すべき(事務所的に困るが)

真と雪歩の組合せはドラマCD(05年に発売した「Scene.01」)とか
コミック版(一番最初のかな?)でも見られた中で個人的には好きだ。
コーヒー牛乳の件で見られた春香さんとやよいも好き(誕生日グッズの
企画CDとかMAシリーズとかでも抜群の駆け引きを展開してるだけに)。

全体の中で垣間見える「コンビ」「カップリング」ってのはファン的に
嬉しいところ。真+雪歩あたり出してくるあたり「わかってる」感あり。

■ アイドルと夏休み

アイドルにとって「夏休み」は「仕事の頑張りどころ」でもある時期。
元より学校等の存在は(こうした子たちが通う学校上)形骸化される
だが、ロケーション等にとっても何日かかけて撮影になることが多い。
ライブ系のアイドルにとってはコンサートツアー、プロモーションを
各地で開催されており、ハードスケジュールをこなしているのである。

例えば、アイマスの裏番組で放送されている『アイドリング!!!』の
面々は先般、番組撮影等のためにサイパンに行っているし、お台場の
合衆国でステージもこなしてる。ハロプロは夏のコンサートツアー、
AKB系ではSKE48が先日幕張で握手会を開催したりする。アイドルの
ファンにとってもイベントづくしすぎて目が回るような日々だ(笑)

正直、これだけハードワークなだけに、たまに我々の知らぬところで
じっくりオフをとってもらいたいと思ったり。暇すぎず、忙しすぎず
が良いかなと思う。ブログなどを読んで「今日はオフ」と書いてたり
した方が何か安心する。リフレッシュして、また元気な姿が見れる方
がファンという立場から嬉しいものだ。

今回のエピソードのような「夏休み」を与えてあげるのも良いのだが。

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松田直樹選手のご冥福をお祈りいたします。隣町の熱すぎる男。
正直、敵として対峙したことも多かったのでアレですが、あの
日韓大会のメンバーですからね。またカズさん同様、Jの代名詞。

「6月の勝利の歌を忘れない」(岩井俊二監督)が見たくなりました。
映画『クラシコ』を見た影響もあるが松本山雅は早くJに上がってくれ。

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川崎が負けて(3連敗)、心へし折られるも、立ち上がるサポ。。
最近、試合の感想書けてないなぁ。寝不足になっても、書きたい
ような試合を見たいなぁ。選手は皆頑張ってるんだけどなぁ~。

あと、U10の久保君はフロンターレに行く前にバルサに行くとか。。
「Football Together」「Mind-1」の精神を胸に頑張ってもらい
たいもんですな。アカデミーの選手の活躍はトップ同様嬉しいことです。
今週のテーマは「アイドル」と「バラエティ番組」。

■ アイドル番組のバラエティについて

本作の内容とは直接関係ないが関東圏でアニマスが放送されている
木曜深夜はアイドル番組の放送が何故か集中している日でもある。。

アニマスを放送するTBSではAKB48のメンバーが出演する『有吉AKB王国」、
フジテレビは『フジテレビからの~』内で「アイドリング!!!」地上波版、
テレ東ではハロプロ出演の『ハロプロTIME』がそれぞれ放送されている。。

『有吉』はレギュラーメンバーとゲストメンバーによるロケ企画+コーナー、
『アイドリング!!!』はスタジオ収録による対決企画と高校の部活体験企画、
『ハロプロTIME』はメンバー撮影による体験企画orイベント・PVレポ等が
メインとなってる(「有吉」だけは毎週見ていないので知る範囲の知識で)。

私見だが、アイドルバラエティ番組は大きく2つのタイプに分けられると思う。

1つは「対戦型」でゲーム等を通じてグループメンバーのキャラを引き出すもの。
これは先述の『アイドリング!!!』や『AKIBINGO』(日テレ)等が良い例だろう。

1つは「体験型」である。10代から20代前半が多いアイドルたちに色々なことを
体験してもらい、普段では見られない表情等を引き出そうとするもの。先述での
番組で『ハロプロTIME』、他にも『すいえんさ~』(NHK)は実証実験をアイドル
(厳密にいえば今のすいえんさ~ガールは違うが)に体験させるものである(注)。

■ お膳立て?

自他共に認めるテレビっ子である筆者であるが、正直、これらアイドル番組を
知人等に勧められるのかといえば、かなり難しいと思う。というのも、この文面
だけでもわかるかもしれないが、結構なファンの人でなければ、正直のところ、
楽しめない内容が大多数であるからだ。

理由は明確である。いずれの番組においてもアイドルの表情・キャラクターと
を引き出そうとするための内容で、企画内容のハードルは低め、ありきたりの
内容が多いからである。言うなれば「お膳立て」が多いのではないかと考える。

■ ゲスト出演で求められる役割

一方、今回の第4話のようにゲスト出演するというパターンもある。
正直なところ、一般のバラエティ番組は多くのあまり多くのことを
アイドルに求めていない。まず、男性出演者が多い中でアイドルと
いう華を置くことが典型的な事例。またはクイズ番組で珍回答を出す
ようなアクセントを引き出すという大雑把な期待等もあるかと(注)。

こうした大方は漠然としたタスクを課せられているのに関わらず、ファンと
しては多くの場合「見守る」心境が強い。個人的には応援する格闘家がDREAMや
K-1に出場するような気分に似てる。ちゃんとコメントできるか、やらかさないか。
何となくだが、楽しさ以上に不安の方が多いこともあったりする(笑)

■ 「自分」を引き出した子はインパクトを残せる

今回の春香たちがそうであったように、バラエティは半ばアウェイのようなもので
あるが、一方でこういうアウェイの番組でインパクトを残せる人も少なくはない。

例えば、道重さゆみさん(モーニング娘。)は、その「カワイイ」キャラを前面に
打ち出してインパクトを残した。実際のところ、ヘキサゴンの里田さんもそうだが、
ハロ内でそこまで際立って見えないものも、一般で見ると実にすごかったりする。。

特異なケースから紹介したが、逆に有名な話として、キャンディーズが活躍した
過程において語られるのが『8時だよ全員集合』や『見ごろ食べごろ笑いごろ』の
コント番組にしっかりと参加していった姿がお茶の間に定着していったとされる。

どういった姿であれ「自分」を何らかの形で引き出すことがインパクトに繋がる。

■ 4人はどうだったのか?

改めて4話の話を。ロゴやキャラが『ぴったんこカンカン』風なのが流石TBS系。
春香さんの安定の平地でのずっこけ。貴音さんの“MENYOU”さ炸裂で素晴らしく、
個人的には楽しく見れましたな。EDの千早はお風呂で体育座りの女子さがツボ。

春香さんはバラエティ向きなのかといえば、P的には結構判断分かれるんですが、
意外とドジ慣れの反面でフォローがしっかりしてたりするので上手くいくかもな
(時折、二次災害もありますが)。あとは、我を貫ける点では響はイイですな。

私的にバラエティ班を編成するならば「春香・あずさ・響」がファーストチョイス。

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(注)発展系だと体験をドキュメンタリーで紹介するパターンもあるだろう。
例えば『AKIBINGO』はノースリーブス(AKB内部ユニット)はメンバーに新曲
発売後のイベントを照準に何かに挑戦してもらうという企画を毎回実施してきた。
海外だが、韓国の複数のアイドルグループのメンバーが集まり農業体験を行うと
いう『青春不敗』はシリーズ化されている。

(注)このアクセントを逆手にとって、しまいにはメンバーの成長型要素まで
半ば強引に引きこんだのが『ヘキサゴン2クイズパレード』(CX)だろう。
第3話のテーマは「イベントとアイドル」といったところか。

■ イベントこそ「今、会いに行ける」場所

一部界隈では「アイドル戦国時代」と呼ばれるくらいアイドルバブルだ。
80年代のバンドブーム、プロレスでの90~00年代初頭の団体設立ラッシュ
を彷彿とさせる。それなりに業界研究を続けていると自負している私だが
それでも知らないグループが次から次へと、世に出ている(とのこと)。

こうしたアイドルたちの活動はライブ活動もしくはイベント会場が主となる。
多くのエンタテイメント産業がテレビというメディア母体からイベント等の
興業を軸として活動されることと同じように、アイドルは今、現場にいる。。

イベントと言ってもホールやライブハウスではなく、ショッピングモールの
特設ステージやイトーヨーカドー等の一般スペースにあるステージ等でも、
頻繁に行われている。そういった意味で今回のテーマはアイドルを取り巻く
1つの現状を端的に表していたことから、何とも「ズレ」のない内容だった。

■ ももいろクローバーの原点=ETCアイドル

今回のエピソードを見てて、ももいろクローバー(現ももいろクローバーZ)の
ことを思い出した。5人組のアイドルグループ“週末ヒロイン”ももクロZは、
今でこそオサレサブカルの中軸(某QJ等)におかれつつあるが、初期活動では
ETC定額料金を利用して、全国のヤマダ電気を回ってイベントをしていたという
驚異の全国ツアー(当時はJAPANツアーと呼んでいた)を実施していた。

ここで磨かれた経験と技術は、後に都内のイベントスペースやテレビ番組で人々を
驚愕させるパフォーマンスと世界観を展開することになる。当時の週プレにある、
レポートでは車で移動し、誰も彼女たちを知らないような人たちの前で全力で歌や
ダンスを披露する彼女たちの姿があった。2年ほどたって、今では中野サンプラザや
日本青年館といったしっかりとした箱でも単独ライブが行えるようにまでなった。。

現場が彼女たちを強く逞しく、そして成長させていった。
第3話の雪歩のような成長は、現在のアイドル育成の1つの姿ともいえるだろう。

■ アイドルは地域活性化に貢献できるか?

私的な論点とすれば、院生時代に経験してきた地域活性化のことも触れておきたい。

バブル景気の頃は第三セクター等、開発事業による地域活性化が華やかではあった、
しかし、景気の悪化でもはや負の遺産になった事例も多くない(その代表的な事例
が夕張市だろう。これについては「夕張問題」(祥伝社新書)が非常にわかりやすく
紹介している)。筆者が自治体などに赴いた際も知恵とアイディアが要求された。。

この点においては既存の街の施設や風景を活かして知名度を高めていくといった
アニメ聖地のような手法は、持続性という点は気になるものの悪くない手段だ。。

個人的には例えばアイドルイベント等を街に誘致するという手法は面白いのでは、
と前から思ってはいる。アニメ声優系は既にフェス的な催しを郊外等で開催する
という試みは行われている。今回の765プロ総出ではないが、なんかこうした、
打ち上げ花火を実施して、集客に一躍買ってもらう、というのはどうだろうか。。

まぁ、いわゆるヲタ=可処分所得が高いってのは昨今のアイドルファンの若年化
の流れでは決して成立しない等式であり、社会人ヲタも実のところ休日出勤等の
都合で実は都市部開催の方が参加できる可能性を高めることになる、という事情
も触れねばならぬ。都市部のヲタを遠出させるための強いベクトルでもない限り、
そこは困難かもな。遠征好きの筆者としては、こういう方が二度おいしいのだが。

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全然アニメの話をしてない気がする。まぁ、点ではなく線・面を見る意識で。
ちなみに、あずささんが包丁さばきを見て、以前私が提唱した「婚活アイドル」
というフレーズを思い出した。まぁリアルにいるからね。磯山さやかさんとか。。
30日も終わろうというのに「00年代の私的ベストアニメ」という駆け込み的な
内容を書きたいと思う(ただし、近年はアニヲタとは言えないレベル感な私だが)。
前に、GA総裁も書かれていたので、メモや過去数年間のブログ等の記事を見て、
色々と考えてはみたものの、難しいですね。結果的に、無難にまとまったと思う。

■ 原恵一監督による劇場版「クレヨンしんちゃん」(01年、02年)

「オトナ帝国」と「アッパレ!戦国大合戦」の2作品。先日も「オトナ帝国」を
レンタルして見直したが(もう二桁近く見てるかもしれない)、社会人になると
ヒロシの回想シーンが一段と泣ける。あと、私の年代はリアルでガキの頃から
「クレしん」見てたけど、同時に親からも嫌われていた番組だったから、ここまで
昇華したのはスゴイことだと思う。原作者の臼井先生の死が本当に残念でならない。

■ 「おねがい☆ティーチャー」(02年)

今思えば、近年話題となっているモノのひな形となる作品ではないかと。
馬鹿な高校生だった頃の私が何となく考えていたのは「ゲーム的な作品だ」
ということ。東浩紀のその後の論調を使えば「ゲーム的リアリズム」かも。

アニメーションの世界観の描き方、作り方に一石を投じた作品だと思う。
おそらくだが、ゲーム風の背景描写やBGMを本格的に織り込んで行ったり
(副産物的には聖地巡礼とか)したのは、おねティが先駆けだったと思う。

■ 「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」(03年)

一応「押井ファン」を自称する私ですが、こちらのシリーズも大好きです。
最初は疑心暗鬼でしたが、大学入る前に第2話「暴走の証明」で直撃しました。
(だから、この作品はお勧めしやすいんです。1巻でいいところが掴めるので)

アクションやクール(外人風)とか、そういうところに目が行きがちですが、
私は作品が描く(エピソードごとの)テーマ、社会というものは何かしらの部分で
私たちの世界とリンクする部分があるのではないか、という部分に共感を覚えました。

■ 「時をかける少女」(06年)

今も覚えているが、当時通っていたスポーツジムのテレビで見た予告編でグッと
はまってツアー組んで、上映2日目のテアトル新宿で見たんですよ。会心の企画。

「時をかける少女」というのは何度も映像化されている作品だけあって、当初は
アニメであることも含めて、難しいかと思っていた。だが、作品の世界観(匂い)
を踏襲しつつも、これまでとは異なる「時かけ」を作り上げたのは、見事だった。

後に「アニメ夜話」(私的アニメ夜話ベスト回)でも、世界の広さなどの部分や
リアリズムの点などの指摘があり、結果的に課題もある作品だとは思ったものの、
現在のアニメだからこそできる表現を駆使して、多くの人々に共感を得た作品は
私がアニヲタとして理想とするかたちであると思う。

■ 「電脳コイル」(07年)

私的に「電脳世界」のイメージは長らく「攻殻」と「lain」で止まっていた。
だが、コイルは新しいものを見せてくれた。これには、何よりも非常に痺れた。

やはり、PCではなくモバイルという発想は非常に携帯の普及した現代だからこそ、
考え得る部分ではないか。時折、セカイカメラを利用していると、少しずつコイル
っぽくなってきて嬉しい(笑)。iphoneに変えたのは偶然だが、ちょっと得した。

また、序盤のツカミから中盤のオムニバス風の面白いエピソードで盛り上げて、
後半の作品の世界全体の構造を明かし、物語の核心・テーマにいたるまでの展開
も含めて、26話の流れも良かったと思う。伏線法の消化も上手かった。

現役の頃だったら、もっと皆と熱く語っていただろうと悔やむところだ。

■ 「ヱヴァンゲリオン新劇場版:破」(09年)

暫定。もう何年か経過してから、本当の判断をしないといけないかもしれん。
エヴァ直撃世代だったので今の価値観は、明らかにエヴァの影響が大きい。

だからこそ、何度見てきたエヴァが違う形で出てきたということに大きな
衝撃を受けた。まさにその意味での「破」だった。1つの作品としても、
もちろん高く評価されるであろうし、庵野総監督は課せられた「Q」を
今後、どのように回答するのかも、気になるところである。

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私の独断と偏見だが、テレビ放映作品から選ぶのは結構、難しかった。

例えば、近年も「HOLiC×××」「true tears」「Yes!プリキュア5」など
周囲の評価はともかく(笑)、見ごたえのある良作には数多く出合えたと思う。
ただ、価値観を揺さぶる、カタルシスを超えた作品とまでは言い切れない。

その点ではアニメ映画こそ「聖域」に近い存在になってきた(最近は危ういが)。
私が見たいのは商品・消費物ではなく、作品なんだ。アニメと今、面と向かって
見れるのは映画だけになってきたのかもしれない。それはそれで寂しい気がする。

記憶に残り、何度でも見たくなる作品にこれからも出会えますように。

板尾さんは愛され杉
今日はケータイ大喜利の日。またケータイ片手に投稿の連続だ。
オオギリーガーへの道は厳しい。
瞬発的に面白いことを考えるのって自分には向いてない。
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アイマス

アイマスのカバーアンケート第3弾、始まりましたね。今回は千早と響で961陣営からは初。
筆者も色々と考えてはいるのだが、暫定案としては


◇ 響:Folder5「Believe」(ワンピース2代目OP)

沖縄アイドル枠から起用したいというのと、響らしいアップテンポナンバーから使いたい。
ということで、筆者も大好きなワンピの2代目OPでもある「Believe」をセレクト候補にね。

◇ 千早:タンポポ「たんぽぽ」
http://jp.youtube.com/watch?v=SrxMM87iqO0

何度書いたか覚えてないが、初期タンポポ大好きの筆者としては4月リリースの今こそ。
太陽とシスコムーンと初期タンポポは本当にボーカルブースターを揃えたユニットだった。

あと、内藤大助選手の入場曲でお馴染みのC-C-B『Romanticは止まらない』も。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1495193

ボクシング中継で内藤選手が颯爽とこの曲で入ってくるのが、何か好きです。

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スポーツとか

野球もサッカーもオフシーズンだと、色々と他のスポーツを見る良い機会になる。

■「哀」四元、敗戦に涙…ウェアで魅了も
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/headlines/gorin/20090116-00000012-spnavi_ot-spo.html

数日前の話ですが、卓球選手権で8歳の天才少女よりも私が注目してしまったのは四元さん。

「てくてく街道旅」を楽しみにしていた当方も大好き、四元さんのあくなき衣装センス炸裂。
自演乙のコスプレとはまた別な方向で、四元さんのコスプレはもう革命的な衝撃を与え続ける。

「哀」の衣裳で敗退となってしまったが、今度こそ「楽」で頂点を。
まさか今年一発目のバイトが代行とはいえ、世界史とは。帝国主義とかロシア革命とかでした。
授業中に、第一次世界大戦で獲得した山東半島と青島は、パラオやトラック諸島と交換したこと
を思い出した。不謹慎かもしれませんが、日本の領土に南洋の島があったなんて夢のようです。
(南洋庁という部署もあったらしい)ちなみに、トラック諸島は連合艦隊の停泊地ですね。
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「みなみけ おかえり」と「まりあ・ほりっく」

アスリード(筆者も昨年の『みなみけ』問答で知識を得た。もう「知らない」では通用しない)
とシャフトという、言うなれば名前で客を呼べるスタジオの最新作をうまい具合に見れたり。

「おかえり」はキャラがリアル思考なのか、表情の作り方とかの彫り深かったという印象が。
ナギー先輩の記述を見ると作画崩壊という判断までされているとは。贅沢な時代になったな。

「まりあ・ほりっく」は演出技法的に、名刺代わりのような「らしさ」があったと思う。
苦手分野である同陣営の作品でも物語との調和があった「ひだまり」シリーズと異なり、
むしろ、このスタッフに対する期待値としては、このレベルこそ満たしているのではないか。

内容について、私が特段触れる必要はないでしょう。何よりも、頼もしい先輩方もいるので。
ただ、この二つのスタジオの作品を見ていて、ルチャ・リブレを連想してしまった。

ルチャ・リブレとはメキシカンスタイルのプロレス。マスクマンが多く活躍している。
日本でもグレート・サスケ議員が率いたみちのくプロレスなどで普及されているスタイルだ。

参照:http://www.nicovideo.jp/watch/sm1784814

上動画でも取り上げられているが、ルチャの代名詞といえば華麗なる空中技である。
体の大きさ関係なく、目にものを疑うような、素晴らしいパフォーマンスで魅了する。

『フタコイ』の時のufotableであるとか、一連のシャフト+新房作品の魅力はこれに近い。
ルチャの空中技が試合の攻防とは別の部分で魅了する華麗さがあり、大きな売りになるように
こうしたスタジオの技術は物語ではなく、演出と絵の巧みさで魅了する部分が大きいのでは?

しかし、ルチャの特徴は空中技だけではない。ルチャのもう一つの代名詞が関節技・ジャベだ。
メキシコ語でジャベとは鍵の意味であり、複合関節技で複雑な技のかかり方からほどくことさえ
困難と言われる妙技も数多く。キン肉バスターの原型もジャベのラ・マテマティカという技で、
あの体制で持ち上げることで複数の関節にダメージを与えるというものである(豆知識)

アスリードの見せ方は、以前弟子さんが熱く語ってくれた解説を読み返したりすると、
どちらかといえばジャベに近い。華麗さこそはないが、その細かさは評価を与えている。
そんなジャベを作中で繰り出していた細田監督、人によっては悪のルチャドールかも(笑)

さらに、強引な解釈を用いれば、ルチャの試合形式はタッグマッチないし6人タッグ主体だ。
双方のアニメもまた、数多くのキャラクターを存分に駆使することが一般的で、逆に一人に
絞った使い方(シングルマッチ)では上手くかみ合わないことも。まさにルチャワールド(笑)

以上のアプローチから、近年のアニメにおける技術的な見せ方にメキシカンスタイル
すなわち、ルチャ・リブレの構造が見れるのではないかという仮説を立証してみた。


と、裏番組の新日本プロレスの東京ドーム大会を見ながら考えていた(これがオチ)
■ 仮説1:疑似家族ドラマ
1期の感想の中で、私は『みなみけ』に疑似家族ドラマという仮説を立てた。
話が進むにつれてマコちゃん、冬馬といった虚実が入り混じった家族が完成度を
増していき、結果として違和感の無い空間を作り出したことを指摘したからである。

■ 仮説2:空気感の表現とトレンド分析
周囲の二期での感想をなどから、私は『みなみけ』が支持される最大の要因は、
空気感の表現だと考える。ゼロ年代になって、ヲタク層を中心に一定の支持を
集めたアニメーションのコア要素として、私は以下の変化があったと考える。

前期:キャラ(多彩なキャラクター配置)
中期:空間(特殊な舞台設定、コミュニティ)
後期:空気感(コミュニティが作り出す「目に見えない」雰囲気)


ゼロ年代前期はキャラ、ヒロインの配置方法に工夫が凝らされ、結果としてキャラの傾向に
「妹」や「ツンデレ」といったトレンドが発生した(ツンデレブームは、一般メディアで
アキバ系という名前が取り上げられるようになってから起こったと考えることもできるが、
筆者はその下地はゼロ年代前期に完成していたと考えている)。

しかし、キャラクターがインフレ状態になり、キャラの配置が支持率を獲得する要素
とはなりえなくなってきた。そこから、キャラが所属するコミュニティの特殊性が
支持されるようになってきた。代表作として『ハチミツとクローバー』における美大
コミュニティ『ARIA』における惑星AQUAなど、アニメ化する作品には舞台設定の多様性
が目立ってきたと考えられる。そして『みなみけ』がそうであるように、その空気感が
今度は支持されるようになってきた。近年の劇場型のストーリー展開で支持されるアニメ
が増えてきたが、それは、キャラやコミュニティの中で生まれてくる空気(時には殺伐と
したもの、時には穏やかなもの)が大きな要素として作用しているだろう。

■ 私的おかわり論:フユキ肯定説
以上の「疑似家族のドラマ」と「空気感の表現」が『みなみけ』の特徴であり魅力である
というのが私の仮説である。では『みなみけ おかわり』において、賛否の出るところだが、
この要素は欠けていなかったと思う。そして、そのキーパーソンとなるのがフユキである。
周囲の意見を聞くところによると、彼の不要論が非常に多いとされているようだ。しかし、
私はフユキが1期におけるマコちゃん、冬馬と比較することで一つの見方が変わってくる。

前述したとおり1期は世界観という外枠を排除し、マコちゃんや冬馬といった外部のキャラ
を疑似家族として南家に埋没させるという徹底的な内枠を描いてきた。これに対して、2期
「おかわり」におけるフユキは南家に溶け込むことなく、南三姉妹のもとを去っていった。

遠方から三姉妹が暮らす街に引っ越してきた彼は、周囲に溶け込もうと地域の活動や仕事を
手伝うことになる。彼は周囲に対して、働き者として認知されていくが、どこかで見えない
壁を作っているようにも見受けられる。このフユキの心の壁を取り除こうとしていったのが、
三姉妹であった。それは三姉妹の世話好きというより、1期と変わらぬオープンマインドな南家
のスタンスである。1期はそれを内部に埋没するキャラを通じて描かれていたが、2期はフユキ
を通じて外から描くことで、南家の目に見えない空気感を表現することに繋がったのではないか。

■ まとめ
2期におけるフユキは「みなみけ」になかった外部性を担保する存在ではないかと私は考える。
そして、仮説における「空気感」を目に見える形で表現したという意味で、私は「おかわり」も
評価できる作品だと思う。映像作品の中で「目に見えないものをどう表現するか」というのは
一つの課題となってくると言われているが、この「空気感」の描写として、エポックメイキング
と位置付けることが可能ではないか。「みなみけ」は1・2期セットで評価すべきだと思う。

考査

2008年10月19日 アニメ・マンガ
考査
■ かんなぎ

#2を見た。金曜日放映のtvkだと1週近くは遅い。
丁度、サンレッド見て風呂から出てきたらやってたので。

内容というところは、自分が言及するほど調べても、まだ把握していないので
現段階では触れることは先入観と見当違いを起こすので、情報の交通整理が
できた段階で書ければ書くとして、この話で作品として気になった部分だけ書く。

◇ 動きに注目する:動物の肉眼のような、カメラワークの動き

先日、これもたまたま視聴することができた「KUROZUKA」が実写テイストなカメラワーク
であったのに対して、今回見た「かんなぎ」のカメラワークはある意味で動物的、カメラでは
撮影できないような動きをしたのが非常に印象に残った。

そのシーンは、ナギが悪霊退治のために持っている杖を構えたシーンである。
(残念ながら録画等をしておらず、その場にメモをとりながら見ていたりするので)

適当に線で表現してみると右上の図のようになると思う。

私は、映像撮影の技術などは皆無であるが、一般的な感覚で語るとすれば
これだけの近距離をカメラで早く、そしてキャラクターの輪郭を崩すことなく撮りうるなら
左図のような動きをするのが限界だと考えられる。しかし、実際にこのシーンの動きは右図
のような動きをしていた。

アングルを直線移動するのではなく、途中で横に揺れている部分が生まれていたのではないか。

最近、アニメーションの動きで緻密さを感じるのは、この“ぶれる”の部分ではないかと思う。
現実の動きの中では僅かな動き、つまり揺れているところがあるのだが、それをアニメーション
中では表現するのは大変で、従来はそうした部分は「動かない部分」と書かれていたと思う。

私見であるが、アニメの絵がよく動くというのは二つの印象から構成されていると考えており、
ひとつはアニメーションの一般的な動作がより綿密な動き(リアルな動き)をしていると感じる
ことで、もう一つは従来のアニメでは動かなかった部分が動いていると感じる時ではないか。

私は、アニメファンの中で仮に京都アニメーションを横綱と置いている人を想定しても、
「かんなぎ」は三役クラスには確実に食い込めるくらい「動いている」部類に入っている
と考えており、それは後者のファクターが影響していると感じている。


#2でのメモを見直すと、例えばナギのおでことはねてない姫カットの前髪が揺れる
ことで生まれた隙間であるとか、最後の主人公におぶられた時のナギの揺れるスカート
しかり、本編でも「揺れ」の動きというのが巧みに織り込まれていた印象を受けている。
(最近のトレンドアニメを見ていない不勉強な私が言うと、浦島太郎発言かもしれないが)


このエントリーを書いている段階では「Continue」の山本寛インタビュー、
「オトナアニメ」の10000字インタビューは購入すれど読み終わっていないので
ヤマカンイズムというのはあまり語れないところはあるが、このアニメの「揺れ」の
動かし方こそ一つのイズムではないかというのが仮説である


毒っぽくなるので準拠する理由は割愛するが、いわゆる自分が苦手とする
「あざとい」作品なので視聴意欲はかなり低い(周期が来ているともいえる)けども
ヤマカンイズムについては、現在のトレンド作品を世に出した演出・監督でもあることも
踏まえて、フラットな視点で、改めて検証する必要性はあると考えてはいる。


あと、OPについてはセットとか、曲中に投げ込まれる紙テープの入り方とかが
監督が好きなティーンズアイドルというよりはキャンディーズを彷彿とさせる意味で
大好きだ。あと、監督とも交友があるというアイマスの作曲陣の一人でもある神前暁氏
なのでいいかな。これでVoがヘタウマ(上手いじゃなくて)だったら最高なんだけど。



ホウキギターが奏でるロックとは何か?
サッカーも野球も贔屓チーム大混戦で、見ている側の神経がすり減ってくる。
改めて、プロアスリートに対するリスペクトが一段と増す今日この頃。

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世界柔道、石井慧のCMがバンバン流れてたので見ていた。
番組ずっと見てたら出る出る詐欺だったという。。。
彼は確信犯のビッグマウスだから、マスコミ翻弄させといて、
実力でねじ伏せてほしかったな。メディアバッシングが当たり前になってきて、
逆に一枚上手の存在が出てきたというのも皮肉。

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アニメ

リハビリも兼ねて、久々に書いてみる。

■ 今日の5の2

まず、原作知識が皆無である(正確には昔、会室で読んだと思われるが既に忘却している)
ことと、下田麻美の初レギュラーを祝して、という邪な理由で視聴したことを述べておく。

視聴前の予習段階で目についたことは、キャスティング。ユース世代とでも称すべきか。
もちろん、これは年齢という意味でなくてキャリアという部分でのユースという意味合いで。

03年、04年頃のアニメ放映本数の増加傾向がピークに達した時期にデビューしたキャスト
が非常に多く、同時に出演機会も多くあったことから、過去の年代と比較してもキャリアの
浅い段階からレギュラークラス、主役級の経験をかなり積んでいる面々がそろったといえる。

自分としては、このキャリア年数の声優さんに役柄とかを固定してほしくないわけです。
私的にはフィットするかどうかはともかく、色々な役柄を経験してもらえればいいなぁと。

初レギュラーの下田は役柄をどう演じるか、燃え尽きかけたイチ声優ファンの関心事の一つ。


さて、キャスト評価を1話でぶった切るほどの玄人でも(技術論的な)専門家でもないので、
視点の一つというところで、置いておくとして、感想ということで、内容のところに触れる。

ヲタ層に向けて発信するアニメの中で、小学生を取り扱うこと自体はさほど珍しくはない。
しかし、主要キャラが属する複数のコミュニティで、小学校に主眼を置くのは珍しいかも。
(例えば、子供向けであったりファミリー層であるなら別だが。とはいえ、やはり小学生を
取り扱っていても、学校外での出来事に描写の主眼を置くことが多いのではないだろうか?)

この小学校、いやクラス学級というコミュニティに、私は何とも言えぬ違和感を覚えた。
リアリティとかノスタルジーを映し出すわけではないのなら、日常描写に和むアニメとしては
非常に高度なテクニックを要することだけはわかった(少なくとも自分には難しいと感じた。
ノスタルジーという部分に対する私的解釈は最近面白い文献を読んだので、後日取り上げたい)

そこで、この作品を見ていく上で必要な要素として「ロック」という仮説を私は立てる。
広く一般に知られている「狭義におけるロック」の定義として、以下の3点があるという。

・曲を自作
・バンドスタイル(ギター、ベース、ドラムスが主流)の演奏
・アーティストの自主性で成り立つ(出典:Wikipedia)

学校生活という枠の中で型にはまらぬ、無軌道さを描くことに関していえば小学生は断トツだ。
それはSFやファンタジーの文法を用いなくても描けるから素敵。それくらい意外性に満ちてる。
彼らが奏でるのはワルツでもジルバでもなく、ほうきや床を踏んで生まれるロックではないか?


本作のリョータの過ごす日々だって「セックス、ドラッグ、ロックンロール」のような
時には甘美で時にはハードなものではないかとOPを含めて、そう思ったりするわけだ。

んで、ここまで書いておいてアレですが、普通に投げたいです。

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