観戦記2013:Jリーグ第3節 VSサガン鳥栖 (3月16日)
観戦記2013:Jリーグ第3節 VSサガン鳥栖 (3月16日)
■ 鉄の城・ベストアメニティスタジアムへ

本年のJ1は関東甲信越のチームが2チームが昇格する一方、
北海道・関西2クラブが降格したことによって長距離遠征の機会が
減少する。

必ずしも、潤沢ではない筆者の懐事情を考慮すれば、良いことにも
思えるのだが、一方ではアウェイ遠征の魅力ともいえる旅行感覚が
ないということは残念なところである。とはいえ、まだ足を運んだこと
がない大分の昇格があるなど、昨年とは異なる楽しみがあるので、
そこをまたポジティブに捉えたいと思う。

そんなこんなで、今年初の長距離遠征はサガン鳥栖のホームである
佐賀県鳥栖市へ。距離的には遠いかもしれないが、福岡空港⇒博多
⇒鳥栖のアクセス環境は非常に快適。特に鳥栖のホームであるベスト
アメニティスタジアムは駅から徒歩5分クラスの絶好のポジションにある。

外観の雰囲気が「鉄の城」といった風貌で私は非常に気に入っている。

サッカー専用スタジアムのためピッチからも近いことから素晴らしい臨場感。
経費や規模も含めて、日本サッカーの発展のためにお手本となるスタジアム。

■ 前 半

<過去3試合では一番良い入り方。しかし、ネットを揺らせず>

この日、フロンターレの布陣は大分戦の後半の形でスタートする。
柏・大分と開幕から2試合は頭からかみ合わない展開が続き、苦しんだ
ところがあったのだが、この日は良いかたちが作れていた。

鳥栖のプレスを上手くかわしながら前線にボールを繋ぎ、ゴール前に迫る
という流れ。守っては鳥栖にシュートを許さない。この流れで得点を奪えれば
良かったのだが、ゴールネットを揺らすことはできなかった。そして、序盤こそ
勢いで相手陣内に攻め込むことができた川崎も次第にペースダウン、相手の
カウンターも徐々に西部の守るゴールに迫ってきた。。

<最初に許したシュートで失点を喫する>

チャンスで決めきれなかったツケが回ってきた、そんな失点であった。
相手との競り合いの中で中澤がボールを取りにいってクリアしたボールが
相手にわたり、空いたスペースに走りこんだ池田決められた。相手に許した
最初のシュートが失点になるとは。ここまで上手くもっていっただけに、
非常にもったいない展開になってしまった。

■ 後 半

<鳥栖の速攻と積極性に崩壊する守備>

1点ビハインドで向かえた後半。

風間監督は両サイドバックに高いポジションを取るように指示をしたそう
だが、これが大誤算となった。2失点目はサイドで田中裕介がキムミヌに
競り負け、そのまま突破を許し、中に入れたボールがポストに当たって、
そのままゴール。3失点目は中盤で奪われたボールから水沼のロング
シュートが決まってしまう。。

4失点目は最悪。短い距離のパスミスを奪われ、ロングボールが1トップの
豊田に送られて決められてしまう。10分程度で3失点、もはや悪夢としか
言いようのない光景であった。

<目を覚ましたのか、ブチ切れたのか>

4点差になって川崎は矢島と山本真希を入れて前線に人数を増やした。
ココからは積極性をもって相手ゴールに迫る姿勢が出てきた。

まず、大久保のミドル弾で1点を返す。シュートまでの落ち着きもさること
ながら、シュートコントロールも素晴らしい。続いて、小林も低いクロスに
合わせてヘッド弾。相手との競り合いながら、最後は気合で押し込んだ。

2点差にまで持ち込んだが鳥栖も高橋の素晴らしいランによる突破から
上げられたクロスを豊田が押し込んで5点目、再び3点差にされる。

万事休すかと思われたが、それでも川崎はがむしゃらにゴールに迫る。
サイドから小林が中に侵入、送られたボールをレナトがきっちり決めて
再び2点差。さらにショートコーナーから、もう1度ゴール前に放り込んだ
ボールを途中交代のパトリックが頭で合わせて1点差。猛攻で鳥栖守備陣
を突破していく。。

しかし、反撃もここまで。合計9ゴールが飛びかった乱打戦は鳥栖に軍配が
上がった。川崎の方は「目が覚めた」という表現よりは「キレた」という感じに
近い。普段おとなしい子がキレたらすごい怖いというのに近いかも。


■ アンバランスなゲーム展開をどう捉えるべきなのか?

派手な試合。応援する我々も、さらに言えば勝った鳥栖のサポーターも
心身ともに疲弊する試合であった。試合の中では川崎の数々の顔が見られた
と思う。コレをどのように捉えるべきなのか?

最終ラインやサイドバックを高い位置にとった結果、相手のカウンターの餌食
になり失点を重ねたことは一昨年の焼き直しのようなシーンであった。試合後
録画を拝見していて、筆者が気になったのは攻守の切り替えである。特に攻撃
時から守備への切り替えの部分、この部分の意識を切り替えていかなければ、
同じような形で失点を重ねることだろう。

実際、その後のナビスコカップのマリノス戦では守備意識を植え付けることで
不用意な失点は避けた。ただし、最終ラインが大分低くなり逆に攻撃への切り
替えが遅れてしまう結果となった。

攻撃陣の奮闘は数少ない希望だ。
大久保、レナト、小林の3枚の選手はポジションを流動的に変えながら
攻め手を見せていたように、試合を重ねるごとに関係性は良くなっている。

また、大久保のミドル弾は彼の存在感を一層際立たせることになった。
鳥栖サポの友人は「神戸の時よりも全然怖かった」と述べていたように、
ストライカーとしての怖さを今後をもっと引き出していきたいと思う。

勝利の二文字が引き寄せられない展開が続いているが、
自分も焦らず応援を続けていきたい。

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