観戦記2013:Jリーグ第1節 VS柏レイソル (3月3日)
観戦記2013:Jリーグ第1節 VS柏レイソル (3月3日)
■ 「誰も見たことのないサッカー」という新大陸を目指して

20年目のJリーグが開幕。
応援する川崎は天皇杯王者・柏レイソルと対戦。

川崎フロンターレは、昨年途中から就任した風間八宏監督が
今期も引き続き、指揮を執ることとなり、昨季の苦闘の中で
自分たちが積み重ねてきた戦い方を、さらに磨きあげることが
求められる。

この試合、中核を担う中村憲剛が体調不良でベンチ外の事態に陥る
事態に見舞われたが、期待の新戦力の大久保、森谷、中澤がスタ
メンに名を連ね、好調を維持してきたレナト・小林といったFW陣もいた
ので心強かった。。憲剛のためにも勝利をつかみたいという気持ちを
込めて応援体制に入った。

○ 前 半

<悔やまれる早い時間帯での失点>
相手は公式戦3試合、当方はプレシーズン1試合をこなした後ということで
試合の入り方が非常に重要と思っていた。しかし、中盤における連携ミスで
相手にボールを奪われる。柏の新戦力・クレオとレアンドロ・ドミンゲスの
攻撃を止めることができず、開始から10分もたたず失点を喫してしまう。

<前半の攻撃について>
失点をしてしまった後ではあるが、その後の前半についてはある程度の形が
出来ていたと思う。ただし、あくまで「ある程度」である。最終ラインから
アンカーの稲本を経由して森谷・風間兄が前線にボールを運んでいくという
形は出来ていたと思う。両SBはなかなか上がる展開が作れなかったものの
両翼を務める大久保のキープ、レナトのスピードも光ってボールを持つ時間
は長かったものと思える。しかし、小林も含めて良い形でシュートを打つに
至っていなかった。得点の匂いは感じられず、前半を終えてしまった。

<強固なる太陽の砦>
柏に関しては、守備および攻撃に対する姿勢というのに変化はなかった。
最終ラインにはクレオ、レアンドロ・ドミンゲス、工藤といった選手が
プレッシャーをかけ続けることで相手のミスやボール奪取の起点を作ろう
としており、最終ラインでも鈴木・近藤をはじめとしたディフェンス陣を
中心にゴール前に砦を形成していた。この守備の堅さこそ天皇杯を制した
柏の強みであると私は改めて感じた。


○ 後 半

<柏が次第にペースを掴みだす>
川崎は森谷⇒矢島と選手交代。何とか同点に追いつきたいところであったが、
前半の終り頃からペースが次第に柏に掴まれる展開に。失点後からしばらく
はボールをキープできてた川崎も、相手の守備がハマるようになってきて、
パスカットでボールを奪われたり、プレスに屈した最終ラインが上げた長い
ボールが相手に渡ってしまうなどアタフタする流れに変わりつつあった。

<ドタバタした流れの中から生まれた失点>
2失点目もミスが逆起点となり、カウンターに屈した。奪われたボールから
最終ラインで駆け引きをしていたクレオにロングボールが渡り、GKの西部を
抜いてゴール。中澤が最後まで食らいついたが、止めることが出来なかった。
ミスが失点になるということが、痛々しくも伝わる2失点目であった。

点差から、川崎は前がかりになったところで再び致命的なミスが発生する。
パスを切った大谷がゴール前まで持ち込み、それを右にいた工藤に渡して、
そこから3失点目。圧倒的なまでに大きな差ともいえる3点差になってしまう。

<それでもチームに息吹をもたらした山本真希>
3失点目の前に風間監督は風間兄⇒山本真希。その直後に失点をしまったのは
追い上げムードがトーンダウンしてしまったかたちになり非常に残念であった。
それでも、3点を追いかける形になってから、パトリックも投入し、もう1度、
川崎の選手たちは相手陣内に踏み込んでいった。

ここで光ったのが山本真希。真ん中でボールを持つと相手陣内にまで切り込み、
シュートの形にまでもっていこうとするなど、弱っていたチームの推進力にも
息吹を与えてくれた。この攻撃も実ってか、終盤にはレナトがCKから得点を
奪い一矢報いた。ロスタイムにも菅野の好セーブに阻まれたが惜しいシュート
を見せるなど、最後まであがきを見せてくれた。

しかし、反撃もここまで。試合は3-1で終了。。


■ 太陽王は快晴なれど、我が方は波風高し

<再度、我々に突きつけられる「理想」と「現実」>

昨シーズンも何度も自問自答したことではあるが、敗戦をもってサポの前に
大きく立ちはだかる「理想」と「現実」の2つの言葉。たしかにチームのパス
ワークなりゴールまでに向かう時間も昨年に比べれば早くなっている。これは
昨年の基礎工事とそれに見合うだけの体作りが出来てきた証拠だと思っている。

しかしながら、それでも相手のゴールは奪うことができず、密集地帯において
パスを回すようなシーンがまだ見られた。「シュートで終われ」信者でもない
から、別に回すことは問題がないと思う。しかし、そこを繋ぐよりは自分でも
シュートした方が良いのではないか、という場面もあった。ここはもう判断力
や頭の回転の世界に入っているのかもしれない。

とはいえ監督が言う判断力とか、プレイに対する集中力を持続させというのは
結構大変な気がする。だから、選手交代するってのは、ある意味、脳がフレキ
シブルな選手を入れるってこともある。例えば、真希が入ってウチが少し盛り
返せたのは、彼のプレイに対する判断が早く、迷いがなかったからだと思う。

風間監督は試合後の会見でボールのズレの話をしていたが、果たして1個2個
が本当に埋まるのかどうかその懸念は未だにぬぐえないでいる。ズレを埋めて
いくためにも、選手個々のプレイ精度を上げていく必要がある。そしてその鍵
は判断力・集中力だと私は考えている。

<メタモルフォーゼを「強み」にするために>

森谷・風間兄で上手く機能せず、あるいは中澤・井川のCBコンビで失点を重ねて
しまった。まあ、中盤の2人の力量不足は言わずもがな、流石に責務が重すぎた。
CBの2人も対人・高さには魅力があったがカバーリング等には不安があったのも
たしかである。

風間監督は「個人戦術」という言葉を使うように、それぞれの武器を戦術化する
ことが現在のチームの進め方においては重要である。だから出てくる選手により、
持ち味となる武器=個人戦術が異なってくる。つまり、チームは常に変身=メタ
モルフォーゼするということなのではないか。パトリック、山本、中澤、大久保
といったメンバーが入っただけに昨年以上にバリエーションの多様性というのが
出てくるのではないだろうか。

その点では監督には色々な組み合わせ、選手起用というのを期待している。

<ファイティングポーズを取り続けることができるか?>

ぼんやりと感想を述べてきたが、最後に自分=応援側の立場。
この日は開幕戦もあって、序盤からサポーターの熱は非常に高かったし、
私自身もオフシーズンのトレーニングもあって、集中して応援できた。。

しかし、それでも後半失点を重ねてしまったところで声と手足が止まって
しまう時間が増えてしまった。どんな時でも私はしっかりと応援すること
を信条としている。だから、心が折れかけても、、ファイティングポーズ
を取り続けて、選手を鼓舞していかないといけないと反省しきりである。

敗戦の方が学んだり、考えたりすることが多いけど、できれば勝って喜びたい。
次節はホーム開幕戦。勝利を掴み、皆で喜びを分かち合いたいですね。

あああ、開幕戦だけに色々と書きすぎた。。

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