テレビ番組もこのペースだったので最近は読書に専念できる環境だった。
残業も少なめで済んでるので、家でも読む時間を作れたので消化率高い。
せっかくなのでたまには感想を書こうと思う。これも駄文にならぬよう。
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本書はたしか水道橋博士が紹介していたもの。ギャンブル関係の書籍に
置いてあるはずが、なかなか見つけられず先日ようやく手に入れた本だ。

内容はタイトルどおり、アニメ作品を起用したパチンコ機種がこれほど
までに増加したのか?というもの。時折、飲み会でも話題になるテーマ。

私、実際のところギャンブルはtotoぐらいなので「CR」の意味もロクに
わからなかった(三店制度は知ってた)のですが、本書では自分のような
パチンコ童貞のアニヲタにもわかるよう丁寧な解説もあるので助かった。
噂レベルでの証言もありながらも、粘り強くメーカーとアニメ会社の関係者
インタビューを数多く行っており非常に力作といっていい渾身の内容だろう。

■ 私の勘違い:エヴァパチンコのヒット要因が「エヴァ」ではないこと

本書を通じて最も理解が高まった点はブームの呼び水ともなったエヴァの
パチンコの持つ大きな魅力が、実はパチンコ機種における革新的なシステム
が搭載されているという点。本書によれば、エヴァパチンコで発動する暴走
モードは『突然革変』というシステム(何でも革変してないのにリーチ演出が
発生するという仕掛けらしい)で、これを広く普及させたのがエヴァだとか。。
時と場合によっては、エヴァじゃなくてもヒットしたのかもしれない。。。

同じように「牙狼」のパチンコも「革変なし連チャン」という独特のシステム
を搭載したことでヒットしたとのこと。このシステムの演出に一役買ったのが
ギラギラとしたボディで、インパクト大のアクションをした牙狼であったと。

つまり、結局のところは「パチンコ機種のヒット=パチンコ台の出来」という
部分が最も大きいわけで、コンテンツの魅力というのは微々たる貢献でしか
果たせてないということになる。本書での指摘を参考にすれば、時折言われる
「アニメファンの動員力がヒット要因」という説はかなり疑い深いものとなる。

■ 我々の見解との一致:アニメの救世主となるパチンコマネー

飲み会の席で話になるようにアニメとパチンコの関係性は「マネー」という
橋でつながれる。先輩方のほうがより明るいと思うが、90年代後半以降の
アニメーション制作は主に製作委員会方式を採用し、複数のスポンサーが
共同出資で出した資金をソフトコンテンツ等で回収することとしていた。。

しかし、知っての通り、とにかく今は記録メディアや動画コンテンツの
充実等もあって主力であったはずのソフトコンテンツがとにかく売れない。

そうした中で、パチンコのライセンス料は大きな魅力でもあることは
誰でもわかるだろう。また、本書でジーベックの社長が話していたが、
ナデシコのように一度終わったコンテンツを再度注目されるリバイバル
効果が期待できる点も非常に大きいだろう(これはエヴァが最たる例だ)。

■ 新たな視点:パチンコ業界を取り巻く環境による部分

アニメコンテンツがパチンコ業界にとっても魅力的なものであるというのは意外。
しかも、昔のヤマトや北斗の拳ならまだしも、エヴァやマクロスが貴重がられる
理由はよくわからなかった。そのカギに著者は「CR機」の台頭を指摘している。。

私はよくわからなかったのですが、カードを使った「CR機」が導入されて以降、
機種の画一化が進んだことが、結果的に差別化を目的としたタイアップ路線へと
進んだという指摘をなされたとか。。そうなると、液晶演出に力を入れることに
なるがオリジナルには限界があることから、映像コンテンツとりわけライセンス
が安価で一括管理をなされているアニメ作品が非常に大きな魅力であるらしい。

この理論はなかなか納得のいくものだが、実際のところはどうなんだろうか。

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アニメ業界の現状は大まか理解している筆者ではあるが、このパチンコタイアップ
の背景にはパチンコ業界の抱える様々な問題点も浮き出てくるとともに双方の理解が
深まる内容であった。双方ともに苦しい現状を何とか相互扶助でしのいでいるといった
ところであろうか。求められるのは、構造改革?さらなるアンダーグラウンドの拡大か。

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