時をかける少女

2010年3月15日 映画
時をかける少女
奈々ライブ前、仲里依紗主演の実写版『時をかける少女』を見に行く。

ご存じのとおり「時かけ」は幾度となく映像化されてきた作品である。
実際、細田守監督の「時かけ」を最初に見に行った時に不安ギッシリ
の袋づめ状態だったのは、ある意味で「使い古された」原作だからだ。

そんな不安と期待を半々にして、前日の名古屋遠征の疲労を抱えながら
新宿ピカデリーへ。若者が皆無で、オールドファンっぽい人が多かった。


■ 感想:私にとって大好物?な部類、満足度は高かった

まず、端的な感想としては「普通に」オススメできるといったところです。
「普通に」というのは「ゴリ押し」してでも推薦しない、というレベル感。
ただ、私個人では大好きなモノばかり入っていたので「おかわり」したい。

本作は、原作(映画)「時かけ」の続編?と言われれば違和感を覚えてしまう。
おそらく、立ち位置でいえばリバイバルとも異なり、「サブストーリー」とでも
言うべきだろうか。世界観としては、和子・吾朗・深町君(ソゴル)のいる世界
を継承しており、実際、主人公の芳山あかり(仲里依紗)は和子の娘なのである。

しかし、本作は、入口と出口こそ和子と深町君の物語の延長線にあるのだが、
中身に関しては「あかりの物語」なのである。つまり、繋がっていながらも
独立したドラマとして見ることができる。このバランスはかなり高評価だった。

そして、本作における「あかりの物語」もまた、幾度となく繰り返されてきた
物語達と同じように、「時」という壁が立ちふさがる、切ない人間模様が展開。
筆者はこの手の展開は、途端に見る目が甘くなる。案の定、終盤はグッとくる。

また、あかりが飛んだ1974年の世界観の再現度に驚かされる。
実際に、私はその時代を生きてはいないが、妙なまでのあるある感。
おそらくであるが、かなり細かいところまで、作り込まれているのでは?
実際、ロケ等もパズルのように当てはめていったようだし(パンフより)

以上の作品の持つイズムを継承しながらも新たなモノを作ろうとする姿勢、
作品の世界観に対する作り込み、最後はドラマ(物語)で見せてくる内容、
あたりは個人的に大好物な要素ですし、何だかんだで見ごたえを感じます。

もちろん、シナリオや演出で私が微妙に感じたところも割とありますし、
手放しに褒めるわけにはいきませんが、総合的には良かったと思います。

最後に、主演の仲里依紗の良さについては言葉にしづらい。正確には何処がいいと
言語的に説明するとなると、難しさがある。おそらく、表情作りではないかと。。
色々な顔を見せることで、場面によっては同じ人物とは思えぬくらい、変化がある。
何となくだけど、彼女については表情に惹かれる人が多そうである。


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