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09年総括が難しいので00年代総括:アニメ編
2009年12月31日 アニメ・マンガ30日も終わろうというのに「00年代の私的ベストアニメ」という駆け込み的な
内容を書きたいと思う(ただし、近年はアニヲタとは言えないレベル感な私だが)。
前に、GA総裁も書かれていたので、メモや過去数年間のブログ等の記事を見て、
色々と考えてはみたものの、難しいですね。結果的に、無難にまとまったと思う。
■ 原恵一監督による劇場版「クレヨンしんちゃん」(01年、02年)
「オトナ帝国」と「アッパレ!戦国大合戦」の2作品。先日も「オトナ帝国」を
レンタルして見直したが(もう二桁近く見てるかもしれない)、社会人になると
ヒロシの回想シーンが一段と泣ける。あと、私の年代はリアルでガキの頃から
「クレしん」見てたけど、同時に親からも嫌われていた番組だったから、ここまで
昇華したのはスゴイことだと思う。原作者の臼井先生の死が本当に残念でならない。
■ 「おねがい☆ティーチャー」(02年)
今思えば、近年話題となっているモノのひな形となる作品ではないかと。
馬鹿な高校生だった頃の私が何となく考えていたのは「ゲーム的な作品だ」
ということ。東浩紀のその後の論調を使えば「ゲーム的リアリズム」かも。
アニメーションの世界観の描き方、作り方に一石を投じた作品だと思う。
おそらくだが、ゲーム風の背景描写やBGMを本格的に織り込んで行ったり
(副産物的には聖地巡礼とか)したのは、おねティが先駆けだったと思う。
■ 「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」(03年)
一応「押井ファン」を自称する私ですが、こちらのシリーズも大好きです。
最初は疑心暗鬼でしたが、大学入る前に第2話「暴走の証明」で直撃しました。
(だから、この作品はお勧めしやすいんです。1巻でいいところが掴めるので)
アクションやクール(外人風)とか、そういうところに目が行きがちですが、
私は作品が描く(エピソードごとの)テーマ、社会というものは何かしらの部分で
私たちの世界とリンクする部分があるのではないか、という部分に共感を覚えました。
■ 「時をかける少女」(06年)
今も覚えているが、当時通っていたスポーツジムのテレビで見た予告編でグッと
はまってツアー組んで、上映2日目のテアトル新宿で見たんですよ。会心の企画。
「時をかける少女」というのは何度も映像化されている作品だけあって、当初は
アニメであることも含めて、難しいかと思っていた。だが、作品の世界観(匂い)
を踏襲しつつも、これまでとは異なる「時かけ」を作り上げたのは、見事だった。
後に「アニメ夜話」(私的アニメ夜話ベスト回)でも、世界の広さなどの部分や
リアリズムの点などの指摘があり、結果的に課題もある作品だとは思ったものの、
現在のアニメだからこそできる表現を駆使して、多くの人々に共感を得た作品は
私がアニヲタとして理想とするかたちであると思う。
■ 「電脳コイル」(07年)
私的に「電脳世界」のイメージは長らく「攻殻」と「lain」で止まっていた。
だが、コイルは新しいものを見せてくれた。これには、何よりも非常に痺れた。
やはり、PCではなくモバイルという発想は非常に携帯の普及した現代だからこそ、
考え得る部分ではないか。時折、セカイカメラを利用していると、少しずつコイル
っぽくなってきて嬉しい(笑)。iphoneに変えたのは偶然だが、ちょっと得した。
また、序盤のツカミから中盤のオムニバス風の面白いエピソードで盛り上げて、
後半の作品の世界全体の構造を明かし、物語の核心・テーマにいたるまでの展開
も含めて、26話の流れも良かったと思う。伏線法の消化も上手かった。
現役の頃だったら、もっと皆と熱く語っていただろうと悔やむところだ。
■ 「ヱヴァンゲリオン新劇場版:破」(09年)
暫定。もう何年か経過してから、本当の判断をしないといけないかもしれん。
エヴァ直撃世代だったので今の価値観は、明らかにエヴァの影響が大きい。
だからこそ、何度見てきたエヴァが違う形で出てきたということに大きな
衝撃を受けた。まさにその意味での「破」だった。1つの作品としても、
もちろん高く評価されるであろうし、庵野総監督は課せられた「Q」を
今後、どのように回答するのかも、気になるところである。
==========================
私の独断と偏見だが、テレビ放映作品から選ぶのは結構、難しかった。
例えば、近年も「HOLiC×××」「true tears」「Yes!プリキュア5」など
周囲の評価はともかく(笑)、見ごたえのある良作には数多く出合えたと思う。
ただ、価値観を揺さぶる、カタルシスを超えた作品とまでは言い切れない。
その点ではアニメ映画こそ「聖域」に近い存在になってきた(最近は危ういが)。
私が見たいのは商品・消費物ではなく、作品なんだ。アニメと今、面と向かって
見れるのは映画だけになってきたのかもしれない。それはそれで寂しい気がする。
記憶に残り、何度でも見たくなる作品にこれからも出会えますように。
内容を書きたいと思う(ただし、近年はアニヲタとは言えないレベル感な私だが)。
前に、GA総裁も書かれていたので、メモや過去数年間のブログ等の記事を見て、
色々と考えてはみたものの、難しいですね。結果的に、無難にまとまったと思う。
■ 原恵一監督による劇場版「クレヨンしんちゃん」(01年、02年)
「オトナ帝国」と「アッパレ!戦国大合戦」の2作品。先日も「オトナ帝国」を
レンタルして見直したが(もう二桁近く見てるかもしれない)、社会人になると
ヒロシの回想シーンが一段と泣ける。あと、私の年代はリアルでガキの頃から
「クレしん」見てたけど、同時に親からも嫌われていた番組だったから、ここまで
昇華したのはスゴイことだと思う。原作者の臼井先生の死が本当に残念でならない。
■ 「おねがい☆ティーチャー」(02年)
今思えば、近年話題となっているモノのひな形となる作品ではないかと。
馬鹿な高校生だった頃の私が何となく考えていたのは「ゲーム的な作品だ」
ということ。東浩紀のその後の論調を使えば「ゲーム的リアリズム」かも。
アニメーションの世界観の描き方、作り方に一石を投じた作品だと思う。
おそらくだが、ゲーム風の背景描写やBGMを本格的に織り込んで行ったり
(副産物的には聖地巡礼とか)したのは、おねティが先駆けだったと思う。
■ 「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」(03年)
一応「押井ファン」を自称する私ですが、こちらのシリーズも大好きです。
最初は疑心暗鬼でしたが、大学入る前に第2話「暴走の証明」で直撃しました。
(だから、この作品はお勧めしやすいんです。1巻でいいところが掴めるので)
アクションやクール(外人風)とか、そういうところに目が行きがちですが、
私は作品が描く(エピソードごとの)テーマ、社会というものは何かしらの部分で
私たちの世界とリンクする部分があるのではないか、という部分に共感を覚えました。
■ 「時をかける少女」(06年)
今も覚えているが、当時通っていたスポーツジムのテレビで見た予告編でグッと
はまってツアー組んで、上映2日目のテアトル新宿で見たんですよ。会心の企画。
「時をかける少女」というのは何度も映像化されている作品だけあって、当初は
アニメであることも含めて、難しいかと思っていた。だが、作品の世界観(匂い)
を踏襲しつつも、これまでとは異なる「時かけ」を作り上げたのは、見事だった。
後に「アニメ夜話」(私的アニメ夜話ベスト回)でも、世界の広さなどの部分や
リアリズムの点などの指摘があり、結果的に課題もある作品だとは思ったものの、
現在のアニメだからこそできる表現を駆使して、多くの人々に共感を得た作品は
私がアニヲタとして理想とするかたちであると思う。
■ 「電脳コイル」(07年)
私的に「電脳世界」のイメージは長らく「攻殻」と「lain」で止まっていた。
だが、コイルは新しいものを見せてくれた。これには、何よりも非常に痺れた。
やはり、PCではなくモバイルという発想は非常に携帯の普及した現代だからこそ、
考え得る部分ではないか。時折、セカイカメラを利用していると、少しずつコイル
っぽくなってきて嬉しい(笑)。iphoneに変えたのは偶然だが、ちょっと得した。
また、序盤のツカミから中盤のオムニバス風の面白いエピソードで盛り上げて、
後半の作品の世界全体の構造を明かし、物語の核心・テーマにいたるまでの展開
も含めて、26話の流れも良かったと思う。伏線法の消化も上手かった。
現役の頃だったら、もっと皆と熱く語っていただろうと悔やむところだ。
■ 「ヱヴァンゲリオン新劇場版:破」(09年)
暫定。もう何年か経過してから、本当の判断をしないといけないかもしれん。
エヴァ直撃世代だったので今の価値観は、明らかにエヴァの影響が大きい。
だからこそ、何度見てきたエヴァが違う形で出てきたということに大きな
衝撃を受けた。まさにその意味での「破」だった。1つの作品としても、
もちろん高く評価されるであろうし、庵野総監督は課せられた「Q」を
今後、どのように回答するのかも、気になるところである。
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私の独断と偏見だが、テレビ放映作品から選ぶのは結構、難しかった。
例えば、近年も「HOLiC×××」「true tears」「Yes!プリキュア5」など
周囲の評価はともかく(笑)、見ごたえのある良作には数多く出合えたと思う。
ただ、価値観を揺さぶる、カタルシスを超えた作品とまでは言い切れない。
その点ではアニメ映画こそ「聖域」に近い存在になってきた(最近は危ういが)。
私が見たいのは商品・消費物ではなく、作品なんだ。アニメと今、面と向かって
見れるのは映画だけになってきたのかもしれない。それはそれで寂しい気がする。
記憶に残り、何度でも見たくなる作品にこれからも出会えますように。
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