御恩、誇り、戦争、異物
■ 『Number』の五輪特集(8月28日号)
五輪直前特集、巻頭は星野ジャパンで全メンバーのインタビュー。
やはり注目はダルなんだけど、この男の考えは本当に異物だった。
ダルの次にのっていた西岡なんかは「戦争」なんていう、まさに
「生きるか死ぬか」という物騒な言葉さえ用いて思いを語ってる。
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「何回も言いますけど、日の丸ってのは僕の中で絵でしかない
というわけで、何も思わないです」


こういうことを虚勢を張って言うこともあるだろうが、ダルのそれは本音だろう。

星野監督をはじめ、多くの選手が並々ならぬ面持ちで「日の丸」を意識する。
アマチュアの世界大会の一端からプロ開放が掲げられた、シドニー五輪以降、
プロ選手が参加するチームが編成されるようになり、金への期待は高まる一方だ。

ダルのコメントを見て「けしからん」と怒る人がいれば、それは大きなお株違いだ。
日本、日本人にとって五輪は既に国威発揚の行事ではない。アスリートの祭典である。
アスリートの祭典にプロが参加する意味、私はプロフェショナリズムの遂行だと思う。

プロを標榜する職業野球人である彼にとって、五輪に参加することも同じらしい。

「チームに勝利をもたらしたい。そうすればファンも喜ぶし、奥さんも喜んでくれる。
みんなが喜んでくれるからちゃんと投げたいなって思うんです」


「喜ばせる」「ちゃんと投げる」、双方がプロフェショナリズムだと私は考える。
プロ論を語りだすとどちらかに傾くことがありがちだが、自分は双方大切だと思う。

もちろん国を代表するということは、もちろん重みのあることだとも思う。
しかし、プロに求められるのはダルの言う「ちゃんとやる」ことではないか?
残酷なことを言えば、プロだからこそ重圧に押しつぶされてほしくはないのだ。

毎年のように大人びていくダルは、プロ精神という鎧で自らの負けん気を強化する。
その鎧と内に秘めた熱をもっている彼のパフォーマンスが、五輪とう状況だけでは
極端に落ちないと自分は信用している。日本の鍵を握るのは、この異物の存在だ。

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自分の考える五輪予想オーダー

一.西 岡(ニ)
ニ.川 崎(遊)
三.青 木(中)
四.新 井(一)
五.G.G.佐藤(指)
六.中 島(三)
七.稲 葉(右)
八.里 崎(捕)
九.森 野(左)

先 発:ダル、涌井、和田、杉内、成瀬

中継ぎ:マー君、川上

セットアッパー・抑え:上原、岩瀬、藤川

打線は稲葉、新井が故障持ちで参加というのが怖いところ。三塁は村田もありえる。
キャッチャーは阿部起用という意見もあったが、ならば指名打者でもいいかもね。
中島はユーティリティー性という部分でスタメン以外でも絶対使える選手だろう。

投手の先発はダル、ソフバン勢に期待したい。成瀬、涌井は本調子で無いだけに。
リリーフ陣も怖すぎる。上原をはじめ、少し前ほどの絶対的安定感はないかも。
連戦ということもあり、投手起用は本当に鍵を握ってくると思う。星野さん頼む。

日程的に見ると、1・2戦のキューバと台湾がいきなりの山場ではないかと思う。

忘れては困るのは総当り戦で上4チームが決勝T進出というシステムなのだから、
そこだけは少し余裕がほしい。アレかもしれないが、予選なら負けてもいいわけ。
とはいえ、初戦で躓けば痛いというか、全体の雰囲気にも関わってくるわけだし。

自分はプロ参加されてからの五輪野球は欠かさず見てきましたけども、今回も
楽しみです。何とかシドニー、アテネの悔しさを晴らしてほしいですねぇ。
シドニーの米国戦、韓国戦、アテネの豪州戦は今でも忘れない試合ですね。

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